解体工事 新しい建築物へつなげる仕事
解体工事は、他の職種と決定的に違うことがあります。それは、「モノを無くす仕事である」ということです。他の職種が新しい建物を生み出す仕事であるのに対し、解体工事は、お役御免となった古い建物を文字通り解体し、その場所をリセットし新しい建築物へつなげる仕事です。
つまり、都市が再生・発展する為には無くてはならない仕事ともいえます。そんな解体工事の技術の進化は目覚ましく、さまざまな工法が確立され実施されています。環境、周辺住民に対していかに安全・安心に解体工事を進めていけるかどうかを常に考え、創意工夫を凝らして施工することが重要です。
国土が狭い日本において、今やまっさらな敷地からの新築工事というプロジェクトは無いに等しいといえます。また、リノベーションやリフォームといった改修・修繕工事においても、既存の部材を部分的に解体撤去する必要があるため、今の日本では建設工事を行う上で、必ずといっていいほど解体工事が発生します。
建築物を解体する仕事には、そこで生活してきた人々や既存建物の建設に携わった人たちの想いを一身に受けとめ、次につなげるという重い責任が生じます。同時に、既存建築物に対する人々の想いを感じることができる、とてもやりがいのある仕事でもあります。